茨城県農業参入等支援センター

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株式会社AOKI FARM

AOKI FARM

株式会社AOKI FARM

地域:水戸市
支援内容:法人化(2020年7月法人設立)
主品目:米、麦、大豆
経営面積:約80ha

 

工業高校出身の専業農家。大型トラクターで特徴ある品種を栽培

株式会社AOKI FARMの青木良彰社長は祖父の代から農家で、幼い頃から繁忙期には田畑を手伝い、農業機械に触れて育ちました。工業高校卒業後の進路として、農機メーカーへの道を模索していた3年生の夏、祖父が他界。親類の後押しもあり、その田畑を引き継いで経営を開始しました。
機械に強く、農機の修理や改造などもお手のものという青木社長。大型トラクターでの生産が可能で、機械が使い回しできる米、麦、大豆を主に生産しています。
水稲は、「コシヒカリ」をメインに「ちほみのり」、「あさひの夢」、もち米の4品種、小麦は、うどん用の「さとのそら」、パン用小麦の「ゆめかおり」を栽培しています。
また、大豆は「納豆小粒」をはじめ青大豆2品種、黒大豆1品種を栽培し、県内の食品加工業者で使用されています。
そのほか、ハトムギや和菓子メーカーで使用される白小豆の栽培にも取り組んでいます。
拠点は水戸市内原地区ですが、これまでに環境や立地条件が異なる地でも農業をしたことがあったが、その中で一貫してのこだわりは土づくり。
「火山灰土壌で、土地がすぐに痩せてしまう。生産物の面積単価が低いのでコストを下げつつ、品質と単収を上げる土づくりを研究しています」と力を込めます。

安定した給与や社会保険完備のホワイト企業へ

茨城県立農業大学校で農業の厳しさを痛感しながらも、同級生を口説いて、相棒との二人三脚でスタートした営農生活。しかし実績のない若手農家と取引してくれる業者はそう簡単に見つからず、また地権者は土地を貸してくれず……。悪戦苦闘の日々でした。
「『開墾は自分達がやりますから!』と荒れた畑を飛び込みで回って、他では断られるような農地でも飛び地の土地でも全部借りて。毎日木を引っこ抜いて、錆びついて放置されている農機を見つけては譲って貰ったり、とにかく無我夢中でやりました」
自分たちの給料の安定確保もままならない中、小規模の田畑での売上は翌年の投資へ回す、そんな日々が5年間も続きました。
青木さんらの地道な努力の結果、8年目には経営面積が全体で50ha程に。その頃になると、相棒は副業であった造園業が生活の基盤となり、人手不足の問題が顕著になってきていました。そんな折、平成30年度担い手確保経営強化支援事業を活用してトラクターの導入を検討していたところ、農業大学校時代の恩師の勧めで法人化の流れへ。
「メリット・デメリットがよく分からず戸惑いもありました。けれども、これから働きに来てくれる人に、しっかり給料や社会保険も提供できるホワイト企業にしたいと思ったのです」と振り返ります。

不安を払拭してくれた専門家のアドバイス

「ただ百姓をやってきて、法人化のやり方なんてド素人。以前、農家が社会保険労務士に相談できるセミナーに行ったことがあるのですが、チンプンカンプンで…。本当に出来るのか?と不安でした」
そのため、茨城県農業参入等支援センターの専門家派遣を活用。社会保険労務士、司法書士、中小企業診断士のほか、JA茨城県中央会からほ場管理システムに関するサポートを受けました。
「専門家の方々から知識の層を分けて貰って、インストールさせて貰った感じですね。以前は定款、就業規則など、ただ見ても理解できなかったところを、一つひとつ丁寧に教えて貰った。事務を手伝ってくれた妻の内助の功も大きかったです」と青木さん。
しかし法人化は登記したら終了ではありません。その後、各契約を法人名義に変更する作業なども残っています。
「法人化は順調でしたが、その後が結構大変。法人化した後の10日以内にやらなければいけないことなど、知らないことばかり。こういう順を追ってやるTODOリストを作成するといいかもしれません。次の決算期がひとまずゴールですね」
農業大学校時代の同級生、鯉淵学園卒の若手社員を迎えての新たな船出。経営状況を全てオープンにし、社員と共に夢と目標を語り合い、汗を流す日々を送っています。
「内原地区は母が生まれ育った土地。お世話になった方々への感謝と恩返しをしながら、農地を保全していくことが農家の役割だと思っています。従業員と家族の幸せのため、雇用と地域の土地を守っていきたいですね」

AOKI FARM

代表取締役社長 青木良彰さん

AOKI FARM

工業高校出身の青木さん。農機の修理や改造は得意分野

AOKI FARM

水戸市内原町の作業場が拠点

AOKI FARM

作業場内部には大型乾燥機が立ち並ぶ

AOKI FARM

県央農林事務所の本橋専門員がサポート