株式会社アグベル桜川

株式会社アグベル桜川
桜川市2023年設立
主品目:ぶどう
経営面積:約5ha
長年培ってきた技術を活かして茨城での“ぶどう栽培”に参入
「株式会社アグベル桜川」(以下、アグベル桜川)は、山梨県・アグベル株式会社(以下、本社)の100%子会社として、2023年に桜川市にて設立されました。本社は、ぶどうの生産・販売・加工・輸出などを行い、2022年には輸出に取り組む優良事業者表彰で農林水産大臣賞を受賞しています。新たな地域に参入するにあたり、農地を探索する中で、茨城県農業参入等支援センター(以下、支援センター)に問い合わせをいただきました。
アグベル桜川では、ぶどう棚2基でのシャインマスカット栽培からスタートし、本社で長年培ってきた栽培技術を活かした生産を行っています。収穫は2026年からという状況ですが、これから設置する3期目では異なる品種を取り扱うなど、2029年には輸出可能な生産量を目指して取組を行っています。
行政と地域住民のサポートを受けて大規模な農地を確保
参入地に桜川市を選ぶにあたっては、市役所をはじめとする行政機関、そして地域住民のサポートが決め手になりました。アグベル桜川の執行役員である渡辺氏は「大規模な農地確保には、数十人の農家様と農地交渉をしていく必要があり、行政と地域住民のサポートが非常に重要でした。ご協力いただいたおかげで、広くまとまった農地の確保を実現できました」と語ります。
支援センターからは、農地紹介や人材募集にかかる支援などをさせていただきました。「まだ一人で管理できる範囲ですが、将来は社員を増やしていかないといけないと思いますので、人材採用もサポートしていただける支援センターの存在は頼もしいものでした」と渡辺氏は語ります。
“人を育てる”ことに注力しながら次世代の農業を目指す
アグベル桜川では、本社で掲げる「次世代の農業」を実現するために、後継者不足や、耕作放棄地問題など、農業の衰退が懸念される中、法人化による規模拡大に加えて、特に正社員雇用などにより “人を育てる”ことに注力する新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいます。農業の将来を担う人材を確保すべく、農業科のある高校や大学をはじめとする、地元の若い世代の方に向けて広くアプローチを行っています。「茨城県内のぶどう栽培は、まだ発展段階のような気がします。私たちが力添えすることで、県内のぶどう栽培の発展に寄与できれば嬉しいです」と渡辺氏は話します。
今後は、栽培規模の拡大によって海外および国内でのシェアを広げていきながら、農業ビジネスに新たなスタイルの確立が期待されています。

桜川市真壁町白井地区にあるほ場

手入れを行う様子

シャインマスカットの葉
