茨城県農業参入等支援センター

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YAMAGUCHIfarm株式会社

YAMAGUCHIfarm株式会社

 

儲かる農業をリードする大規模稲作農家

山口貴広さんは、県内屈指の米どころの稲敷市で1839年に創業した稲作農家の9代目です。2012年に本格的に家業を継ぎ、自然豊かな茨城で安全で美味しい米づくりを目指しています。元々、経営の大規模化を目標にしていたことや、稲作農家の高齢化が進む地域の受け皿となるため、「茨城モデル水稲メガファーム育成事業」に応募しました。事業がスタートした2018年は33haだった農地が3年後には107haと3倍になり、売上は倍増しました。2019年にはスマート農業加速化実証プロジェクトにも参画し、最新鋭のロボットトラクターやGPS田植え機、携帯端末とリンクした乾燥機などを導入して、スマート農業を実践しています。大規模稲作経営を志向する地域の若手農業者と連携を図りながら、生産性の向上を実現し、儲かる農業をリードする存在として注目を集めています。

専門家が法人化のメリットを明確化。納得感を得ながら会社設立へ

山口さんはこれまで、茨城県農業参入等支援センター事業による専門家派遣の制度を2度活用しました。
就農してから個人経営を続けてきましたが、「メガファーム育成事業で、農地拡大が急速に進むことから、将来ビジョンと事業計画を立て、社会的な信用力が高まり、人材確保で有利となる法人化が必須と判断しました。」と長年構想していた法人化を実行することになりました。
しかし、これまで起業経験はなく、法人化のプロセスは未知の領域だったため、稲敷地域農業改良普及センターの勧めもあり、支援センター事業を活用することにしました。
中小企業診断士からは、これまで肌感覚で進めていた短期、中期、長期の事業計画、スタッフと共有する経営目標などの策定の具体的なアドバイスを受けました。そして、社会保険労務士からはスタッフの採用や労務管理の課題解決について、税理士からは法人化のメリットや税務処理に関して学び、1回目の中小企業診断士の専門家派遣を受けた半年後の2019年にはYAMAGUCHIfarm株式会社の設立に至りました。
山口さんは、「法人化する前は支出や労力増加などの不安を抱えていましたが、専門家の方々の説明を受ける中でメリットが明確化され、納得したうえで法人化することできました。疑問に即応えてくれて、なおかつ第三者目線の意見も聞くことができ、道しるべを示してくれる方々がいたのは心強かったです」と専門家の存在が心理面の支えになったことを語りました。

専門家の強力な援護射撃で規模拡大に安心感

YAMAGUCHIfarm株式会社は茨城モデル水稲メガファーム育成事業を活用して、目標だった100ha規模を達成しましたが、急速に拡大する経営の変化に対応するため、2021年に再び専門家の派遣を活用し経営改善を実施しました。サクセスストーリーを叶えた中小企業診断士と共に、段階を踏まえて農地や売上を更に倍増させる方針を定めました。社会保険労務士には従業員の労働基準法に基づいた1年単位の変形労働時間制の作成や雇用契約書の詳細なチェックなどの支援を受け、今後の雇用や働き方改革につなげました。
専門家の支援が大きな原動力となった山口さんは、「お金の流れも常に変化し、人材確保などこの先も課題が尽きませんが、農家の悩みや想いに寄り添って貰える恵まれた環境を作っていただいているので、安心感があります。今後も支援センターの専門家派遣制度を積極的に活用していきたいと考えています」と引き続き専門家を活用しながら課題解決を図ろうとしています。規模に応じて経営を最適化しながら、茨城の稲作の未来を切り拓くトップランナーとしての役割が期待されています。

YAMAGUCHIfarm株式会社

地域:稲敷市
支援内容:法人化、経営改善(2019年〜)
主品目:米
経営面積:107ha

YAMAGUCHIfarm株式会社代表 山口貴広さん

YAMAGUCHIfarm株式会社代表
山口貴広さん

乾燥機には携帯端末から状況を
チェックできるICTを取り入れる

大型農機も活用しながら、農地拡大と
共に生産効率化を図る

デザインにこだわったオリジナルの米袋